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市辺山
【いちのべやま】


市野辺山とも書く。城陽市の南部に比定される山。「山州名跡志」には「市野辺山ハ梨間ノ巽七八町ニアリ」とあり,現在の市辺の東部と考えられる。さらに「太平記」には,元弘の乱の時後醍醐天皇のたてこもる笠置山を包囲攻撃する幕府軍の行軍経路を示す記事に「北ノ手ニハ,山陰道八箇国ノ兵共一万二千余騎,梨間ノ宿ノハヅレヨリ,市野辺山ノ麓ヲ回テ,追手ヘ向フ」とある。当山山麓には奈良・平安期の大和街道が通じていた。また,当山は江戸期には市辺・中・奈嶋・富野・観音堂の5か村の入会山であった。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7136670