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黄檗丘陵
【おうばくきゅうりょう】


京都盆地の南東,醍醐山地の西麓に位置する丘陵。古生層からなる醍醐山地とは黄檗断層によって隔てられ,大阪層群中の黄檗層(洪積層)からなり標高100m内外。伏見区醍醐地区から宇治川谷口まで南北に細長く連なり,南部では扇状地性の宇治丘陵に続く。丘陵名は,黄檗宗の名刹万福寺にちなむ。旧巨椋池の東に位置する高燥の地で,丘陵上には前方後円墳の二子塚古墳のほか,多数の横穴式の古墳が存在し,山科までの旧宇治郡を支配した豪族の出現を裏づける。奈良期には大和・難波と近江・北国を結ぶ交通路としても利用されたが,近世以降は宇治茶の産地として知られ,近年京阪地区の郊外住宅地として宅地開発が進んでいる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7137377