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大手川
【おおてがわ】


宮津市を流れる川。宮津市南方,普甲峠北方に発し,江戸期参勤交代の往還であった宮津街道(宮津道)沿いに北流蛇行し,宮津市街地を貫流,宮津湾に注ぐ。延長3.3km・流域面積28.2km(^2)。川名は,元和8年京極高広が宮津城を右岸河口部に築城,大手門が川に面したことに由来する。それ以前は「和名抄」の郷名,宮津にちなんで宮津川と称され,現在の大手川とは流路が異なり,滝馬川との合流点付近にある舟山まで舟が入った。江戸期には上流の京口橋付近まで通船が可能であったが,明治40年の水害以後は土砂の堆積作用が進行して小舟の溯上もわずか数百mとなり,第2次大戦後河口部付近はまったくの浅瀬と化した。かつては,初春の大手川の風物の1つであったイサザ獲りの風景も見られた(丹哥府志)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7137528