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御室山
【おむろやま】


大内山(雍州府志)・住吉峯(府地誌)ともいう。京都市右京区の御室地区北方にある山。仁和寺の背後に位置し,標高230m。山名の由来は,宇多天皇が法皇になってから仁和寺に御室(僧房)を造営したので,その近辺の土地を御室仁和寺と呼ぶに至り(山州名跡志),のちにその北方に接する山を御室山と呼ぶようになったものであろう。南北朝期の「神木入洛記」にもその呼称が見られる。また,別称大内山は「大内」が内裏・御所を意味することによる。かつて御室仁和寺と呼ばれた区域は,現在の仁和寺の南方にある双ケ岡の東方から衣笠山一帯をも含む広い地域であった(地名辞書)ので,御室山も東方の衣笠山までも含めた山地を指す名称であったとも考えられる。東麓には宇多天皇の火葬所がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7137969