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鏡山
【かがみやま】


京都市山科(やましな)区北方にある山。標高236.7m。南方を国鉄東海道本線・京阪大津線が通る。当山の南麓に天智天皇陵が築かれたことにより,鏡山は御陵と同義に用いられるようになった。「山州名跡志」に「陵ノ別名」とあり,古く八角堂があったが応仁の乱の兵火に罹り焼失し,その柱礎のみが残存するという。また天智天皇陵を陵(みささぎ)山ともいった(雍州府志)。「万葉集」に「山科の御陵より退き散くる時,額田王の作る歌一首」として「やすみしし わが大君の かしこきや 御陵仕ふる 山科の 鏡の山に 夜はも 夜のことごと 昼はも 日のことごと 哭のみを 泣きつつ在りてや 百磯城の 大宮人は 去き別れなむ」がある。古くは一帯を御廟野とも称した。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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