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金剛童子山
【こんごうどうじやま】


竹野郡弥栄(やさか)町にある山。丹後半島東半部の山地を刻んで北流する宇川源流点の西側に位置し,高尾山(620.2m)から依遅ケ尾(いちがお)山(540m)まで南北走する金剛童子山山系(熊野山系)の主峰。標高613.4m。第三紀古期安山岩からなるトロイデ型の山。西方の竹野川の河谷平野からも眺望できる。頂上付近には峨々として絶壁をなす岩が多く,東のぞき・西のぞき・うすひきわり・禊の池などの行場や行者堂がある。かつて行者役小角が勤行したと伝えられ,創建当時には七堂伽藍が完備していたといわれるが,細川氏の丹後支配後,真言宗の弾圧にあったという。欠刻が9つある珍しい羽扇状のカエデが全山に生え,ほかにシャクナゲなどの高山植物が群生する。南東麓の第三紀層砂泥岩におおわれた緩斜面にある味土野は,細川忠興のガラシア夫人が幽閉された地として知られる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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