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三年坂
【さんねんざか】


産寧(さんねい)坂ともいう。京都市東山区にある坂。清水寺への参道の一部。東大路通から東へのびる清水坂と五条坂が交差する地点から北方の石段のある坂道をいい,二年坂へ続く。東山八坂の1つ。坂名は大同3年にこの坂道が開かれたことによる。産寧坂の名はかつて,当地にあった泰産寺(子安塔)に通じる道であることに由来すると,「京童」をはじめ近世の地誌類に書かれている。二年坂とともに道路の両側には土産物屋や茶店,骨董品屋が並び,門前町を形成している。しかも2階の低い虫籠格子を基本とした町並みは独特の京情緒に溢れており,昭和47年,特別保全修景地区に指定され,地元と協力して町並み保存につとめている。二年坂は三年坂に比べて,やや小坂であるため,この名がつけられた(坊目誌)。二年坂付近の建物は比較的新しく,大正初年に建てられた借家群もあり,竹久夢二が住んでいたといわれる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7140581