畑川
【はたがわ】

宮津市北部を流れる川。同市畑の鼓ケ岳（成相山，569m）東麓に源を発して東流し，北の世屋川とともに日置平野を形成し，宮津湾に注ぐ。延長2.4km・流域面積5.5km(^2)。上流には，和紙の里と呼ばれた畑地区がある。下流には，左岸の上(あげ)集落の日置丸山古墳をはじめ，真言宗の古刹金剛心院旧境内地遺跡のほか，日置小次郎の居城，日置上城跡がある。右岸の浜集落には，日置弾正の築城となる日置浜城跡（向山城跡）がある（丹後州宮津府志・丹後国田数帳）。下流部は早くから開発が進んでいたことがわかる。現在，畑川河口南部から日置浜城跡の妙見山付近まで，海水浴場が開設されたが，畑川流域の景観は，現在も往時をしのばせる。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7144056