八丁浜
【はっちょうばま】

網の浜ともいう。丹後半島北西岸，竹野郡網野町にある約1.3kmの弓形をなす海岸。西は浅茂(あさも)川港，東は離湖放水路の新樋越(しんひこし)川河口にはさまれ東西を第三紀層丘陵にはさまれ，軟らかい砂質の洪積台地が海食によって後退し，浅く入江をなしたもので，浜砂の移動が著しく，建設省所管の海岸保全区域（浅茂川海岸）に指定されている。砂浜の幅は20～40mと狭く，砂の浸食を防止する鉄筋コンクリート堤が，櫛歯状に100m間隔で築かれている。また，海岸の西端の浜地から浦島伝説のある沖の釣溜岩礁を結ぶ浅茂川防波砂堤は，弘化４年頃に最初のものが築堤された。なお，背後の低い洪積台地には浜からの飛砂止めの防砂林帯が設けられている。近年は宅地開発が進み，海岸近くまで住宅が進出している。海岸から浅茂川港の西に沈む夕日の眺めは絶景で，夏は海水浴場としてにぎわう。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7144133