霊仙ケ岳
【れいせんがだけ】

「れいぜんがだけ」ともいう。亀岡市曽我部町法貴の西背後にある山。標高536.3m。頂上から南東に続く尾根の端に酒井三河守の拠った法貴山城跡があり，小型梯郭曲輪堀式空濠が残る。西麓中腹に鬼子母神(きしぼじん)を祀る。南斜面から鎌倉期の作と推定される未完の岩船が発見されたが，現在は消失。当山には各所に花崗岩採掘所があったが，いまはほとんど廃鉱となっている。また，南麓の西別院町犬甘野(いぬかんの)から春日部石(かすかべいし)と同質の青紫色の石を産し，一時盛んに掘り出されたが現在は行われていない。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7146975