和久川
【わくがわ】

福知山市西部の川。烏帽子山（513m）に源を発し豊富(とよずみ)谷を東流，荒河において由良川に合流する。延長13.3km・流域面積58.7km(^2)。主な支流に榎原川・堺川・大門川・加津良川・鴫谷川がある。和久は「和名抄」天田郡和久郷，中世の和久荘（荘園志料）に見え，現在も和久市の地名が残る。流域には和久寺廃寺の遺跡があり，拝師・今安・半田・新庄には条里遺構を残す。「丹波志」によると河口部では岩井から東流し和久市の北で由良川に注いだとあるが，その後岩盤を穿って開削がなされ，河道は岩井～荒河間に付け替えられた。その後，河口2.3kmに建設省の直轄工事が施され，川幅の拡張・護岸工事，さらに国道175号荒河橋以下の新河道が開削された。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7147078