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安威川
【あいがわ】


神崎川の支流。指定流路延長28.2km。京都府亀岡市の竜ケ尾山南方を水源とする東掛(とうげ)川が最上流部に当たり,栢原(かいばら)川・二料川・下音羽川を合わせ,茨木(いばらき)市西河原1丁目で茨木川を合流する。下流の摂津市では西に流路をとり,大正川・山田川・正雀川を合流して大阪市と吹田(すいた)市の境界をなし,吹田市で神崎川に注ぐ。この辺りは藍(あい)の栽培地で,藍野・藍原(日本書紀)と呼ばれた。安威川の各支流は山間集落の重要な灌漑用水源であった。ただし,車作は河岸段丘上に位置して水に恵まれなかったため,宝永年間,庄屋の畑中権内が深山(みやま)水路を完成させている。北摂山地出口の西岸には茨木市街地が広がる。下流は低湿な沖積地を形成しており,大正2年の改修工事竣工まで,悪水の排除は下流域住民の積年の願いであった。神崎川合流点東岸の相川(東淀川区)は安威川の名を改めたもの。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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