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阿武山
【あぶやま】


茨木(いばらき)市と高槻(たかつき)市の境にある山。標高281.1m。蛇山,または山容の美しさから美人山の別称もある。西方は曲流する安威(あい)川に臨み,全山樹木のない草山。南側の尾根筋中腹の214m地点下部には,京都大学阿武山地震観測所があり,その建設の際,古代の石室・石棺などが発見されて,大化の薄葬令以前の古墳ではないかと推定されている(大阪府史蹟名勝天然記念物)。また,雨乞いの山としても知られ,東麓の高槻市奈佐原(なさはら)にある稲荷神社の社伝によれば,往時,旱魃に苦しんでいた付近4か村が,一少女の神託に従って共有の神輿を頂の殿岡の峰に埋めたところ,干害を免れることができたという。南麓の舌端部が安威川に落ち込むあたりに,一の堰・五社堰が築かれている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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