100辞書・辞典一括検索

JLogos

22

飯盛山
【いいもりやま】


四條畷(しじようなわて)市と大東市の境界に位置する山。金剛生駒国定公園に属し,標高314.3m。南北に約500mにわたる細長い平坦な山頂をもつ。山体は主に花崗岩からなり,大阪平野に向けて急斜面をなす。山背には280mの標高をもつ平坦面が広がり,ここに室池の用水池がある。山地の成因は,準平原が第三紀以降の褶曲運動で隆起したものと考えられている。飯盛山は京都から東高野街道が枚方(ひらかた)丘陵を横断して大阪平野に入る入口にあたり,京都と大阪をつなぐ軍事的要衝であった。南北朝の内乱のいわゆる四条畷合戦も飯盛山麓で戦われ,戦国期に三好長慶はその戦略的価値から飯盛山城をここに築き,畿内をその勢力圏に収めた。明治22年,山麓に楠木正行を祭神とする四条畷神社が設立された。山頂には展望台やNHK送信所が置かれ,大阪近郊における絶好のハイキングコースとなっているが,登山道の崩壊が起こりやすく,整備が望まれている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7147392