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立売堀川
【いたちぼりがわ】


大阪市西区内を東西に流れていた川。延長約1.3km。元和6年に開削が始まり,一時中断したが,宍喰屋次郎右衛門により継続され,寛永3年に完成。現在の西区立売堀1丁目東端で西横堀川(埋立済み)から分かれ,西流して立売堀6丁目南西端で木津川に注いだ。「摂津名所図会大成」に,「慶元戦争(大坂冬の陣・夏の陣)の時,伊達家の陣所の地にして,要害の堀切なりし跡を穿足(ほりた)して川とせし故に,始は伊達堀(だてぼり)とよべり。後に字音のまゝに伊達堀(いたちぼり)と言ひしを,俗になまりていたちぼりと言ひならはせり。其後にはじめて材木の立売(たちうり)を御免なりし故に,立売堀とあらためしとぞ」とあるように,元は鼬堀・伊達堀などといっていたものが,木材市がこの地で行われると,立売堀と書いて「いたちぼり」と読ませるようになった。木材の市は明治15年ごろにはなくなり,その後,鉄材問屋が多くなった。現在も立売堀といえば,わが国でも有数の機械工具問屋街として知られる。大正期には上流から,阿古島橋・槌橋・明治橋・阿波橋・立売橋・宍喰屋橋・西二橋・高橋が架かっていた。昭和31年1月に埋め立てられた。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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