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一の洲
【いちのす】


大阪市此花(このはな)区の安治川河口付近の中洲の古名。埋立て以前の桜島付近か。「摂津名所図会」に「河口の下,河海の界をいふ」とある。古来,瀬戸内海から安治川に入る船が最初に目にする陸地で,航海を終えて安堵したといわれる場所。「風あらき湊の沖の一の洲にむかふ小船ははや入りにけり」(行家),「入ぬるを悦び顔にのむまじや一の洲酒を問事もなく」(俊頼)など歌に詠まれる。大阪市章に用いられる澪標(航路標識)が立てられていた。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7147625