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江戸堀川
【えどぼりがわ】


大阪市西区内を土佐堀川に並行していた川。開削時の延長約1.3km。現在の西区江戸堀1丁目東端で西横堀川(埋立済み)から分かれて西南西に流れ,江之子島1丁目北端部で百間堀川(埋立済み)と木津川に通じていた。大坂夏の陣後,大坂城主となった松平忠明の市街地整理事業の一環として,元和3年に開削される。開削費用にあてるため発行された銀札はわが国で現存する最古のものといわれる。江戸期には沿岸一帯は諸藩の蔵屋敷が多く,舟運にもよく利用された。埋立て前には上流から撞木(しゆもく)橋・江戸橋・犬斎(けんさい)橋・阿波殿橋・大目橋・花乃井橋・江戸堀橋・西北橋・崎吉橋が架かり,江戸橋・花乃井橋は市電併用橋であった。昭和11年ころ水質浄化のため,川の起点部分に可動堰が設けられた。昭和30年9月に埋め立てられた。江戸堀1丁目の日立造船ビル壁面に,「江戸堀川跡 元和三年開鑿 昭和三十年埋立……」と刻まれている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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