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逢坂
【おうさか】


相坂とも書く。大阪市天王寺区の松屋町筋天王寺公園前交差点から天王寺西門前交差点へ通じる坂。洪積台地である上町台地の西側の急崖に刻まれた谷道が拡幅されたもの。現在は国道25号の一部をなし,西は難波・御堂筋方面,東は上町台地を横断して平野から八尾(やお)方面へ続く。「全志」2に「其の名は関(逢坂関)の名に比して呼びしなりといひ,或は聖徳太子と守屋大連の互に其の信ずる所の法を比べ合わするの巷たりし合法四会に因りて合坂と名づけしともいふ。共に詳ならず」とある。古来大阪市街から四天王寺参詣や東部村落部への要路で往来多く,明治初期まで荷車暴走などの事故多発地点として注目され,明治9年には地元有志が拡張に着手している(天王寺区史・全志2)。坂の南側の一心寺は文治元年に法然上人止住の庵となった四天王寺新別所の旧地で,納骨寺として名高い。同寺の南は大坂夏の陣で徳川勢の本陣となった茶臼山古墳に続く。天王寺七名泉の1つ逢坂の清水があったが今は涸れている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7148034