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海部堀川
【かいふぼりがわ】


大阪市西区内を流れていた川。延長約549m。現在の西区靱(うつぼ)本町1丁目のなにわ筋付近で阿波堀川(埋立済み)から北へ分岐し,すぐ左へ折れて西流,靱本町3丁目の旧茂左衛門橋の上手で京町堀川と合流して百間堀川に通じていた。阿波堀川から分岐して北流する部分の約72.4mは永代堀と呼ばれた。寛永元年に商人海部屋の願い出により堀として開削されたことからこの名で呼ばれる。沿岸は塩干魚や乾物を扱う海産物市場で,特に永代堀周辺は永代浜と呼ばれる海産物の荷揚浜であり,とりわけ干鰯市は有名であった。しかし昭和6年,野田に中央市場が開設されるとともにさびれ,昭和26年には埋立てが完了。埋立て前には上流から門樋橋・永代橋・上之橋・中之橋・海部橋・下之橋が架かり,海部橋は市電併用橋であった。靱本町3丁目の楠永神社の隣に永代浜跡の碑がたつ。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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