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近畿
【きんき】


古代,都のあった畿内とその周辺の地域を呼んだ地域名。具体的には畿内に属する山城・大和・河内・摂津・和泉の5か国と,その周辺の近江・伊賀・伊勢・志摩・紀伊・丹波・丹後・但馬・播磨・淡路の10か国,計15か国をいう。これが明治以後,学校教育のなかの地方名となり,近畿地方と呼ばれるに至った。その区域は前記15か国にあたる京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山・滋賀・三重の2府5県である。しかし,第2次大戦後の地域発展の動向から,近年では三重県中北部(北勢・中勢)は中部地方と関係が深くなり,逆に福井県嶺南(若狭)は近畿地方と結びつくようになった。そのため,日本地誌研究所では福井県の若狭と三重県の伊賀・伊勢の南牟婁(みなみむろ)郡を近畿に含め,その他の三重県地区を中部地方に入れている。国の近畿への出先機関も多くは三重県を管轄から除き,一部福井県を含めるなどしている。また近畿圏整備法の範囲は三重・福井両県を含み,中部圏開発整備法では福井・三重・滋賀県北東部を含み,重複する形を示す。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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