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剣尾山
【けんびさん】


豊能(とよの)郡能勢町北部にある山。下樋(したひ)山ともいう(摂津風土記)。標高783.7m。大路次(おおろじ)川とその支流山辺川にはさまれ,大平山(658.6m)・剣ケ鼻(637m)などを従える。山名の由来は,山頂近くの旧月峰寺で開基日羅が修行中,空から不動明王の剣が落ち,護摩壇に突き刺さったとの伝えによる(全志3)。月峰寺は天文年間に兵火に遭い寛永4年南麓の大里に再興され,頂上付近には旧寺の礎石や石垣・不動石・石地蔵などが散在する。山頂から南西尾根をやや下った小突起に,病気治癒に効験があるという天文5年刻の六地蔵がたち,さらに下ると行者の修行場と伝える行者山・覗き岩,麓には聖徳太子の御衣を埋めたという宝塚がある。また,剣尾山のすぐ北側の尾根は旧丹波国と接し,国界の石柱がたつ。昭和37年に大阪府総合青少年野外活動センターが設けられ,広く利用されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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