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薩摩堀川
【さつまぼりがわ】


大阪市西区内を流れていた川。延長約839m。現在の西本町3丁目付近で阿波堀川から分岐して南流し,すぐ西に方向を転じ,百間堀川に通じていた。寛永5年薩摩屋仁兵衛らが堀として開削,同7年竣工した。初めは阿波座新堀と呼ばれたが,のちに開削者にちなんで薩摩堀川となったとも,また薩摩の商船がよく出入りして南国の産物を運送していたのに由来するともいう(西区史)。延宝7年刊の「難波靏」には,黒砂糖・シイタケ・薬種・琉球表などを扱う薩摩問屋がこの付近に6軒あげられている。昭和26年に埋め立てられたが,埋立て前には,鳴戸橋・薩摩橋・広教橋・中筋橋・島津橋・江東橋が架かっていた。西区立売堀(いたちぼり)4丁目の薩摩堀北公園東南角に,大阪市のたてた薩摩堀川跡の碑がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7150028