100辞書・辞典一括検索

JLogos

15

十三峠
【じゅうさんとうげ】


八尾(やお)市と奈良県生駒(いこま)郡平群(へぐり)町との境界にある峠。標高約430m。生駒山地の鳴川峠と立石越えのほぼ中間に位置する。十三街道の道筋。清滝峠・暗(くらがり)峠とともに生駒越えに重要な峠である。地名は峠に13の塚があることに由来し,十三塚が現存する。当峠は先の街道と生駒山道および松尾道とが合する十字路に当たる。「伊勢物語」に出る在原業平の河内通いの道筋とも伝えられている。「河内名所図会」に「神立より大和国平群郡の界まで廿三町……泊屋,茶店あり」とある。鉄道の発達で街道の機能を失い,ハイキング道として利用される。西方山腹に,俗に弘法水と称される清水が湧出する水呑地蔵尊があり,峠に至る眺望の優れた休憩地である。峠付近まで花木の栽培地が広がっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7150409