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茅渟池
【ちぬのいけ】


血沼池・珍努池とも書く。「古事記」「日本書紀」に見える池名。「古事記」の垂仁天皇の条に「次に印色入日子命は血沼池を作り,又狭山池を作り,又日下の高津池を作りたまひき」,「日本書紀」垂仁天皇35年秋9月の条には「五十瓊敷命を河内国に遣して高石池・茅渟池を作らしむ」とあり,垂仁天皇の皇子,印色入日子命(五十瓊敷命)によってつくられたと伝えられる。その所在地については諸説があり,詳細は明らかでない。「五畿内志」によると,「茅渟池,日根野郡野々村の西に在り,広さ三百三十畝,今布池と曰ふ」とあり,「和泉名所図会」によると佐野村の北で街道の東とされる。前者の見解をとれば,今日の泉佐野市市場町に残る布池に当たることになろう。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7151476