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長居池
【ながいのいけ】


住吉大社の東方にあった池。「摂津名所図会大成」に「住吉の東寺岡田辺の傍辺と云」とあり,「地名辞書」では「依羅村寺岡の北より田辺村の西にあたり狭長の池塘存す,蓋是なり」としている。今の住吉区長居1~4丁目から阿倍野区西田辺町1~2丁目にかけての位置と考えられる。現在,阿倍野区内の国鉄阪和線沿いにある長池はその名残か。「住吉名勝図会」には「一説言,安倍野街道の万代池是也と」とあるが,南北18町・東西3町余の狭長な池であったと考えられ,真偽は疑問である。「堀川後百首」に「すべらぎの長居の池に水すみてのどかに千代の影ぞ見えける」と詠まれるなど,古来名勝の1つに数えられた。近世から明治・大正期までは耕地の灌漑用溜池に利用されたが,今は埋め立てられ,市街化している。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7152046