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原川
【はらかわ】


大和川の支流。全長約5km(府下部分の指定流路延長3.7km)。奈良県北葛城郡香芝(かしば)町の関屋盆地に発し,同町田尻を経て金剛・生駒(いこま)山地に先行谷を刻んで柏原(かしわら)市田辺に至り,玉手山丘陵の東麓を流れて同市国分西1丁目と片山町の境で大和川に注ぐ。先行谷の部分はわずかに2kmたらずではあるが,両岸から迫る岩壁の間を蛇行しながら深い渓谷を刻み,原渓と呼ばれる。大和川との合流点付近は,府下有数の群集墳分布地域である。田辺より下流一帯は沼地をなしていたが,約400年前に大和川に排水樋がつくられて耕地化した。この地は生駒山地と金剛山地の間の狭隘部に当たり,古来長尾街道が通る重要な交通路であった。特に,河内で柏原船・国分船などの水運が盛んであった江戸期ににぎわった。現在,近鉄大阪線・国道165号・西名阪自動車道が集中し,交通地理的重要性はいっそう増している。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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