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待兼山
【まちかねやま】


千里丘陵の西部にある小丘。標高77.3m。「枕草子」に「山はまちかね」と記されて名高い。豊中市北部を流れる千里川の北西に位置し,この丘を中心として洪積層の下位段丘が広がり,待兼山丘陵と称されている。待兼山丘陵は,南側の刀根山(とねやま)丘陵とともに千里川と天竺川の間の豊中台地(標高10~60m)上を中核とする豊中市街地の北に位置し,格好の住宅地を提供している。昭和39年,現在の大阪大学理学部の位置する待兼山町1丁目で,校舎の建築工事に際して,大阪層群上部の第8海成粘土層の下位の淡水成砂質粘土層内から,約40万年前の体長約8mにおよぶワニの化石が発見され,マチカネワニと名付けられた。待兼山を中心とするこの地域の台地の開発は古く,縄文時代の遺跡や古墳が分布する。すなわち,池田市石橋の東方,待兼山の北には,縄文前期(北白川下層)と縄文晩期を中心とする瀬川遺跡(箕面市瀬川4丁目)があり,待兼山山頂付近(待兼山町)には,前期古墳である待兼山古墳がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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