万代池
【まんだいいけ】

「ばんだいいけ」ともいう。大阪市住吉区万代３丁目にある池。周囲約710m。上町台地の浸食谷をせき止めて築造された。明治初期までは灌漑に用いられていたが，現在は周囲が市街地化し，その機能を失った。池名は，伝説によれば，聖徳太子が池にすむ魔物を鎮めるために曼陀羅経をあげさせたことから，曼陀羅池となり，それが万代池になったという。また「千載集」にある長居の浦（長居池）は当池に当たるとの説もある。さらには，古墳の周濠であったとも考えられている。現在の池周辺は，いわゆる帝塚山の住宅地で，池畔には短大などがあり文教地区となっている。また，小島があり，緑地化されて万代池公園となり，付近の住民の散策地として親しまれている。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7153933