水越峠
【みずこしとうげ】

大阪・奈良府県境に位置する峠。標高517m。葛城(かつらぎ)山（959.7m）と金剛山（1,125.3m）の鞍部に当たり，国道309号が通る。同国道建設以前は，堺市長曽根町と奈良県御所(ごせ)市を結ぶ富田林街道が通っていた。天保13年「水分村定宿之事」によれば，「諸方より大峰山(おおみねさん)へ参詣之内には，定宿と相定云々」とあり，宗教的役割もあった。また，御所の売薬商の通行も激しかった。当峠付近に，室町期の建築である建水分神社本殿がある。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7153994