箕面川
【みのおがわ】

猪名(いな)川の支流。府下の指定流路延長12.4km。北摂山地の石堂ケ丘に源を発し，上流域では箕面滝をはじめ景勝地をつくり，一帯は箕面山と呼ばれる。箕面国定公園内を南東流し，箕面市瀬川１丁目で石澄川を合わせ，池田市を経て兵庫県伊丹市中村で猪名川に合流する。牧之荘と呼ばれた平尾・西小路・桜・牧落の旧４か村は，当川に設けた大田井堰から独占的に取水して四島池（芦原池）に貯溜し，灌漑利用していた。この取水路は才川と呼ばれ，途中いくつかの池に配水しながら西国街道を横切って千里川に注いでいたが，前記４か村と，遅れて参入し下流部で取水した東稲村・西稲村との間では取水権に大きな差異があった。池田市南部の村々も下流部に今井堰などを設けて当川から取水していた。しかし灌漑面積に比して流量が少ないために，しばしば上流４か村との間で用水争論が発生した。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7154328