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箕面山
【みのおやま】


箕面市の北西部に位置する。独立した山ではなく,箕面滝周辺から箕面川が南流して平坦地へ抜け出る流域一帯の山地を指す総称。国土地理院の2万5,000分の1・5万分の1地形図などでは,箕面滝の南西,箕面川右岸の標高355mの突起を箕面山としている。周辺は,天下の名勝,修験道場の霊場という2つの面を持つ。南麓部に近い修験宗の古刹滝安(りゆうあん)寺は,江ノ島・竹生(ちくぶ)島・厳(いつく)島とならんで四弁財天の1つに数えられ,また雨乞いの竜神信仰とも結びついている。山中には「摂津名所図会」に「天下賞して滝の第二とす」と称えられる箕面滝,唐人の戻り岩をはじめとする奇岩・巨石,国の天然記念物に指定される,餌付けに成功した野猿生息地(自然動物園)などがあり,秋の紅葉は山中の名所・旧跡に彩りをそえる。一帯は明治31年に府立箕面公園となり,同43年の箕面有馬電気軌道(現阪急箕面線)開通により観光客は飛躍的に増加し,昭和42年には国定公園の指定を受け,明治の森箕面公園となった。東海自然歩道の西の起点でもある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7154330