明星池
【みょうじょういけ】

天満天神社（北区天神橋２丁目）の北方，北区紅梅町にあった小池。菅原道真の霊が初めて鎮座した場所とされる。４坪余の小池で，平時には水がなく降雨時のみ水が滞留した。現在は市街地化している。「摂津名所図会大成」に「往昔，天満宮鎮座のはじめ一夜に大樹の松生じ其梢に明星降臨ありて此池水にうつりかがやきしを以て号く」とある。古代の星辰崇拝による地名が，天暦年間の御霊信仰隆盛とともに菅霊勧請の場所となったもの。明星を道真の神霊と考えた。この地を露の秋里ということがあるが，その由来は不詳。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7154424