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股ケ池
【ももがいけ】


桃ケ池・脛池とも書く。大阪市阿倍野区桃ケ池町1丁目にある池。面積7.17ha(大阪市公園局公園台帳)。「摂陽群談」に,当池にすむ大蛇を聖徳太子が退治させたとの伝説が載る。明治期には東成(ひがしなり)郡田辺村に属し,北股ケ池と南股ケ池に分かれていた。「田辺町誌」(大正13年刊)は北股ケ池について「大字北田辺の共有にして,面積6町5反7畝4歩,東西1町40間,南北4町,周囲11町20間,水深20尺,泥水にして池岸に蓼(たで),池中に鬼蓮,菰,菱等を生ず。盛に養鯉,養鮒を行い,又鰻,鯰等多く棲息す。春夏期は釣用の船数隻を浮べ1日50銭以上,1円内外にて釣せしむ。本池の用水は,耕地40余町歩を灌漑せり。池床は年200円内外にて貸付す」と記す。また南股ケ池については「大字南田辺の共有にして,面積4町3反15歩,東西1町33間5分,南北3町46間3分,周囲12町,水深20尺,泥水にして,水草魚類北股ケ池に同じ。池床貸付も同じ。本池の用水は耕地30町余歩を養う」としている。昭和8年に市立公園となり,同36年に市立昭和中学校運動場として一部(0.35ha)を埋め立てた。昭和27年より業者委託の貸ボート営業を行っている。池の北側を南海平野線が通り,股ケ池駅が置かれていたが,その後廃止された。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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