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余野川
【よのがわ】


猪名(いな)川の支流。指定流路延長16km。豊能(とよの)郡豊能町と京都府亀岡市との境に位置する鴻応(こうの)山に源を発し,豊能町余野,箕面(みのお)市下止々呂美(しもとどろみ)などを経て,池田市域に入って久安寺川と名を改め,同市古江町南端で猪名川に合流する。川名は地域名にちなむ。川沿いに摂丹街道が通じ,大阪・池田と亀岡方面とを結ぶ。上流域の余野の小盆地は能勢氏一族が勢力をはったところで,字城山には明応年間に山城守頼幸が築いたと伝えられる余野城址がある。下止々呂美は菊炭(池田炭)の産地として知られた。当川が山峡を抜け出る直前の峡谷に沿う右岸,池田市伏尾町には行基の開基と伝える久安寺があり,下流域の久安寺川はこれに由来する。同市吉田町・古江町・東山町から木部町一帯は,天文の頃から,大坂の発達につれて植木栽培が盛んとなり,江戸中期には西国地方はもちろん,江戸・名古屋をはじめ諸方にも出荷され,営業戸300戸,年に50万荷をみたと伝えられる。今日も盛んで,8の日に市がたつ。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7154854