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扇ノ山
【おうぎのせん】


美方郡温泉町と鳥取県の境界にある山。標高1,310m。山頂部は鳥取県,北東麓は温泉町に属する。標高800~1,000mには鮮新世末~最新世初期に噴出した扇ノ山溶岩に覆われた広い平坦面を持ち,稜線の緩やかな山体をなす。山麓は急崖で谷と接し,霧ケ滝・布滝・桂の滝などの滝や懸谷となっている。山頂部は高山性のトチ・ブナ・ナラなどの原生林で覆われていたが,岸田・八東間の道路開削などによって開発が進み,原生林は畑ケ平高原の一部と鳥取県側にわずかに残るのみとなった。畑ケ平高原では高冷地野菜の大根栽培が大規模に行われている。北部の上山高原はハイキングや山岳スキーの最適地で,近年海上からの林道が開通した。山麓の霧ケ滝,小又川渓谷は絶好の避暑地となり,渓谷はイワナ釣りでにぎわう。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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