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奥池
【おくいけ】


芦屋市北部奥池南町にある池。六甲山地中に位置する。芦屋川は集水面積が小さく急流であるため,江戸期より下流域での水不足,水争いが絶えなかった。芦屋村年寄猿丸又左衛門安時が水不足解消のため,天保12年から奥池の開削を始め,約20年の歳月を費やして完成させた。面積0.038km(^2)。昭和33年創立の芦有開発株式会社による宅地造成,芦有ドライブウエー建設(昭和36年開通)や,県営の芦屋ユースホステル,ユネスコ会館の設置などにより,周辺部は急速に開発された。昭和47年には南接して奥山貯水池が造られ,芦屋市の上水源として利用されている。奥池周辺の湿原やイモリ池は,寒地性植物の自生する貴重な地で,サギスゲは日本での分布の西限であるが,急激な開発により,絶滅の危機にさらされている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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