100辞書・辞典一括検索

JLogos

8

黒井川
【くろいがわ】


新川とも呼ばれる。氷上郡氷上町石生付近に発し,春日町七日市で竹田川と合流する川。流長4.672km。明治41年から同42年にかけての改修工事によって建設された。それ以前にはこの地域に河川らしいものはなく,かろうじて水が動く程度の溝があるのみであった。新川は直線状に建設され,水田の排水を著しく改良した。その後昭和31年には氷上町との境付近まで改修が進み,付近の排水は急速によくなった。しかし,明治期の改修に伴い,黒井(春日町)と近隣の村の間には架橋問題が発生し,また,水利権をめぐって対立があった。戦国期,明智光秀が黒井城を攻略した時苦戦した背景には,前面の水田が泥田であったという事情がある。このような排水不良は数万年にわたって継続したものとみられ,低地下には厚い泥炭層が形成されている。第2次大戦後の一時期,この泥炭を燃料として利用するため,かなりの規模で採掘された。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7158079