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佐治川
【さじがわ】


加古川本流の上端部。流長36.2km。加古川とも呼ぶが,篠山川合流点以北の部分のみをさすときは佐治川と呼ぶのが通例。氷上郡青垣町と朝来郡山東町の境に位置する粟鹿山に源を発し,氷上町を経て,山南町で篠山川と合流する。その間,遠阪川・倉町川・東芦田川・柏原川・葛野川などを合わせる。川名は上流部の佐治(青垣町)にちなむ。日本海に注ぐ由良川の支々流黒井川とは谷中分水界で接している。その高度は低く,氷上町石生で標高94.5mで,本州島を横切る分水界としては最も低い。舟運の盛んな時代には本郷に舟座があり,秋の彼岸から八十八夜までの間,高瀬舟が通った。本郷は加古川水系の舟座の最上流部に位置している。このため,篠山川合流点以北の佐治川を本郷川(氷上郡志)とも呼んだ。これにより搬出されたものは米を主としているが,搬入は塩などがある。明治15年当時の運送高は上下合わせて7,659駄(同前)であったが,鉄道の開通とともに衰退した。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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