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左門殿川
【さもんどがわ】


尼崎市東南部を流れる神崎川の分流。流長2,250m。尼崎市今福付近で神崎川より分かれ,東初島町付近で神崎川の分流中島川へ合流する。全流域が兵庫県(尼崎市)と大阪府(大阪市西淀川区)との境界線となっている。元和3年尼崎藩主になった戸田左門氏鉄は入封後直ちに新城築城,市街の整備を行い,神崎川分流の水を導く堀を城の周囲に巡らせるとともに,この川の大改修,築堤を行ったといわれることからこの名がある。沿岸は尼崎市で最も早く近代工場が建てられた地であり,明治22年,当時の川辺郡尼崎町辰己町に大阪紡績が創立され,その後金属・化学などの工場も建てられた。そのため,公害問題も生じたが,地盤沈下対策として地下水の汲上げが禁止されるとともに,川岸には高い堤防が築かれ,いわゆるゼロメートル地域を護っている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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