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瑞ケ池
【ずがいけ】


伊丹(いたみ)市瑞ケ丘5丁目にある人工池。奈良末期に灌漑用として築造された。この池はかつて大鹿村内にあって面積25町1反(24万8,490m(^2))で65町歩の灌漑を行っており,大鹿村主ケ池・ズイガ池・図ガ池とも呼ばれていた。また近辺には長池・主善池・備前殿池・尼ケ池・奥谷池など多くの溜池があり,伊丹台地上を潤していた。第2次大戦後に伊丹市は大阪近郊として都市化が進み,農業用水が主であったこの池の多様な利用が考えられるようになった。昭和34年に池の北部が埋め立てられ,三菱電機北伊丹製作所が設立された。昭和38年より瑞ケ池公園の計画がなされ,また,伊丹市の上水道用として利用することにもなり,昭和42年11月に整備工事が始まり,同45年3月完成。現在20haの瑞ケ池公園(池面積16.5ha)となり,昆陽池と緑ケ丘公園を結ぶグリーンベルト,交通公園,勤労青少年ホームなどが設けられている。冬には多くの渡り鳥が飛来する。一方,上水用としては北村水源地から猪名川の水を引き,貯水した後,千僧浄水場に送られる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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