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杉原川
【すぎはらがわ】


県中央部を南流する川。流長31.455km。三国岳に発し,多可郡加美町・中町を経て,西脇市で加古川と合流する。川名は杉原谷の地名にちなむ。加美町・中町などの町名はこの川に対する位置によっていて,「和名抄」には賀美郷・那珂郷・資母郷が記されている。秋から春にかけて筏を流し,加東郡滝野町まで木材を搬出する水運に利用したが,明治32年,当時の県道の改修によって牛馬交通に移り,水運は衰えた。ほぼ南北に流れるこの河川の谷筋は冬季の寒冷著しく,古くから和紙杉原紙の産地として名高かった。製紙が衰退してから,冬季の副業として凍りコンニャクが導入され,多大の生産をあげていたが,現在ではわずかに1業者が行っているにすぎない。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7159804