100辞書・辞典一括検索

JLogos

12

段ケ峰
【だんがみね】


朝来郡生野町・朝来町,宍粟(しそう)郡一宮町にまたがる山。標高1,103.4m。中国山地の脊梁部をなす。頂上から東へ約2km,フトウ峰(1,082m)にかけて山稜を連ね,南を栃原谷,東を菖蒲沢,北を田路谷によって深くえぐられ,山というより高原に近い山容をみせている。これは南の砥峰・峰山高原(大河内町)とほぼ同じ高さにあり,かつての浸食基準面に合わせて形成された準平原が,その後隆起してできた隆起準平原である。稜線上は低い灌木とクマザサに覆われ,ベニドウダンツツジやアセビの美しい彩りを見ることができる。地層は白亜紀後期の生野層群に属し,緑色凝灰岩・流紋岩からなる。段ケ峰より流れ栃原川へ合流する谷川を倉谷川といい,段ケ峰を倉谷山とも呼ぶ。その東に連なる達磨峰(912.7m)は,ダルマの座像のような山容で,山麓は広大な生野高原が開けている。第2次大戦前,栃原から段ケ峰頂上の南にある千町峠(950m)を越えて,宍粟の山へ炭焼きに出かけるなどのつながりを持ってきたが,今はない。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7160652