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鶴甲山
【つるかぶとやま】


「つるこう」ともいった。神戸市灘区,六甲山地南麓にあった山。標高327m。六甲ケーブル土橋駅の東南に当たり,現在は神戸大学キャンパスと鶴甲団地1,700戸となっている。基盤岩石は白亜の花崗岩および花崗岩質岩石からなり,淡紅色の本御影石であった。昭和35年から宅地・大学用地として開発され,土砂は神戸港埋立てと工業用地造成に活用された。土砂運搬には,従来の陸上輸送によらず,地下道にベルトコンベヤー(3,700m)を敷設した地下ケーブル方式を採り入れた。工事完成後,地下道は共同溝として都市計画に活用されるユニークな運搬方式であった。この先駆的な発想は,渦ケ森山の造成にも受け継がれ,住吉川河底は清流の道として残されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7160870