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鉄拐山
【てっかいさん】


六甲山地の南西端,神戸市須磨区と垂水(たるみ)区の境にある山。標高234m。鉢伏山から続く須磨連峰の1峰で,境川の谷とともに摂播両国の国境であった。山地一帯はかつて御料地であったが,東宮殿下(現天皇)御成婚記念事業として80haの有償払下げを受け,青年団の奉仕作業によって,昭和3年山岳公園を完成した。のちの須磨浦公園の基盤となった。近世には明石藩の狼煙台があり,城主交替ごとに夜間のろしを上げて領土を確認した。この地は源平一ノ谷合戦「鵯越の逆落し」の故地とされ,頂上よりやや北東の鞍部を故地に比定する伝承もある。地名の由来には,鉄拐仙人伝説や猟師の鉄拐(てつかせ)仕掛け説がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7160892