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床尾山
【とこのおさん】


朝来郡和田山町,出石(いずし)郡の出石町・但東町,京都府夜久野町にまたがる山。出石糸井県立自然公園の中核をなす。西床尾山(843m)と東床尾山(839.1m)と鉄鈷(かなとこ)山(718m)と3つの峰を持つ。中生代白亜紀後期の花崗岩,流紋岩,閃緑岩(矢田川層群に属す)と第三紀中新世の玄武岩,安山岩,凝灰角礫岩(北但層群に属す)とからなる。岩質が硬いため,浸食から取り残され,急峻な斜面とV字断面の谷を持つ,モナドノック状の山である。床尾の三滝,不動の滝と多くの滝がみられる。3峰を結ぶ稜線付近には平坦部が広がり,鉄鈷の尾と呼び,江戸期より床尾山という名が使われた。床尾の西麓出石町奥山に金山跡がある。慶長17年より80年間採掘されていたという記録がある。南麓には国天然記念物カツラの木を有する糸井渓谷がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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