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長尾山
【ながおやま】


宝塚市中央部にある中山(478m)を中心とし,川西市にまたがる山地一帯。大阪平野北西部を限るかたちで東西に長く連なっているため,長尾山と称されている。大峰山(552m)を最高峰とし,400~600mのなだらかな山塊で流紋岩類と古生層からなる。南の武庫(むこ)平野とは有馬―高槻構造線によって境され,比較的急な斜面を持つ。また東端は猪名(いな)川,西端は武庫川の先行谷で限られている。河川が未発達であったこともあって,比較的低い山塊であるにもかかわらず,長らく南北交通の障害となってきた。現在でも宝塚市の南部地域と北部地域との交流は少なく,都市計画法による土地利用規制措置もあって,長尾山の南側と北側とでは,著しい景観の相違を見せている。山腹は,かつては大阪平野北西部の農村の入会地で薪炭・栗などを産していたが,昭和30年代以降南斜面では宅地開発が進み,それに伴い長尾山を南北に貫く道路も計画されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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