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七種山
【なぐさやま】


神崎郡福崎町の北西端,飾磨(しかま)郡夢前町との境界にある山。標高681m。全山が流紋岩からなり,山中には屏風のようにそそり立つ金剛岩,岩上で弘法大師が護摩の秘法を行ったとされるつなぎ岩,岩盤浸食によってできた笠岩などの巨岩や,落差70mに及ぶ七種の滝などがあって,県名勝に指定されている。「風土記」に「七具佐山」と記されている名山。かつてこの地が大旱魃に見舞われたとき,山中に住んでいた滋岡川人という修行僧が,米・麦・アワ・ヒエなど7種類の穀物の種を与え,人々を飢えから救ったという伝承が残り,山名もここから起こったとする。山腹には真言宗の名刹金剛城寺があったが,現在は南東麓の田口集落に移建されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7161560