奈佐川
【なさがわ】

県北部を流れる川。流長12.4km・流域面積53.1km(^2)。城崎(きのさき)郡日高町北部にある大岡山（663.6ｍ）の南，同町河江の山地に源を発し，奈佐川断層に沿って北東に流れ，豊岡市森津で円山川に合流する。上流の河江付近は河江川と呼ぶ。主要支流に上流の目坂川，下流の大浜川がある。奈佐川のある谷が奈佐谷で，上流の山村は奈佐紙で知られ，谷底平野は米作地帯。長く自然河川の状態にあった奈佐川も，昭和４～９年と同13～29年に築堤工事が行われ，大浜川合流点付近より下流に設置された逆流防止の樋門（前川樋門は昭和５年，森津・福田第一は同56年，福田第二は同57年）および一日市排水機場（同44年）の稼動により水禍から解放された。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7161568