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鉢伏山
【はちぶせやま】


養父(やぶ)郡関宮町と美方郡村岡町・美方町にまたがる山。標高1,221m。第四紀更新世の両輝石安山岩に覆われる。山頂付近の標高800~900mには傾斜のなだらかなハチ高原が形成され,火山性のクロボクで覆われている。周辺には東ハチ高原,北ハチ高原がある。ハチ高原や北ハチ高原には湿原が分布する。鉢伏山はヤマドリゼンマイを主体とする湿原植物群落地として知られ,昭和40年3月県天然記念物となった。また,最終氷期の遺存植物とみられるミツワガシ群落の県内唯一の自生地として昭和57年3月に県天然記念物に指定された。鉢伏高原や東ハチ高原は縄文遺跡としても知られ,早期・前期・中期・後期の石器や土器が発見されている。山名は,山頂部が鉢を伏せた形に似ていることに由来する。現在,鉢伏スキー場,キャンプ場としてにぎわっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7162350