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日ケ奥渓谷
【ひがおくけいこく】


氷上郡春日町北部にある渓谷。竹田川の支流日ケ奥川にある。周囲の岩質は大部分がチャートで,日ケ奥川が岩床を流下し,雄滝(おんたき),雌滝(めんたき)などの滝をかける景勝地。戦国期には戦略上の拠点として砦(日ケ奥城)がつくられ,明智軍と戦う丹波軍に利用された。この地形を利用して大正9年には当時の春日部村が村営の発電所を建設した。水量が少ないため,発電総量は十分でなく,エンジン発電機も備えていた。昭和3年には洪水により上流のダムが決壊し,発電事業は中止したが,京都電灯より受電し村営電力を続けた。現在も水路跡が渓流に残されている。多紀連山県立自然公園に編入され,開発が進められ,キャンプ場となっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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